2013年度事業報告
2013年度(平成25年度)
社会福祉法人自立支援協会 事業報告書
1、建築事業について
「南部交流センター」「たまごハウス・ヘルパー派遣事業所」の新事業所建築工事
■生活介護事業所たまごハウス(1階)・ヘルパー派遣事務所(2階の一部に併設)
※9月末竣工予定
場所 堺市中区土師町2丁12番4、5(地番)
土地 441.99㎡ 3650万円
建物 鉄骨造 3階建(ただし3階は屋上への階段・エレベーター出入口のみ)
延床面積 387.10㎡ 9050万円
→仕様、設備変更により減額を検討中
建築業者 隆栄建設(堺市)
■生活介護事業所南部交流センター
※9月中竣工予定
場所 堺市堺区今池町4丁50番7(地番)
土地 223.61㎡ 4750万円(土地整備費含む)
建物 鉄骨造 2階建
延床面積 84.20㎡ 4536万円
→仕様、設備変更により減額を検討中
建築業者 MBW(東大阪市)
①建築事業
・建築業者決定(上記)
入札により決定したが、全般的な建築費高騰により予算オーバー
最低価格の業者に決定し、仕様変更により減額を検討
・建築確認申請
建築用地の都合や様々な状況により、建築確認申請の確認済証の発行が予定より遅くなった。結果的には両者とも2014年4月30日に確認済証が発行された。
②融資
福祉医療機構と近畿労働金庫に融資を依頼
(1)独立行政法人福祉医療機構に大部分の融資を申請
2事業とも融資内定
(2)福祉医療機構借入の増額
建築費の高騰に対応して、たまごハウス建築工事について融資の増額を申請し決定
建築費 7775万 → 9050万(+1275万)
福祉医療機構借入金 10460万 →11610万(+1150万)
返済額 39万(当初月) → 43万(+4万)
(3)近畿労働金庫
(a)つなぎ融資 南部交流センター用地の取得費として4600万円の融資を受ける
→返済 2014年5月30日
(b)協調融資
たまごハウス、南部交流センターについて、建築工事の進展によるが、予定どお りなら9月の工事費支払いに合わせて協調融資を受ける予定。
障害者福祉ホーム しののめホーム
1、定員 5人、現員 5人(入居者変更なし)
2、職員数 2名 施設長 1名(兼務)、管理人1名
3、入居者の状況
・元気に過ごされている方と、年齢、二次障害などの体調不良により、外出しにくくなっている方とがいますが、スタッフとの相談や日中活動事業所との連携もとりながら、生活支援を進めました。
・生活習慣病への対応で食事について考える必要がある方、体にあった車いすの作成、金銭面の支援などに、必要に応じて取り組んできました。
4、世話人等スタッフの援助体制
・世話人、ヘルパー事業のホーム担当スタッフとの連携により支援にとりくみました。
・毎週、担当スタッフ会議の実施、月に1回の関係スタッフの会議などを重ねてきました。
5、地域との交流
例年の行事として地域自治会の年末の夜警(火の用心)の待機場所としてホームの1階を開放し、入居者やスタッフも参加して地域の方と一緒に取り組みました。
ケアサポートしののめ(障害者ヘルパー、訪問介護(一部))
1.事業内容
事業の規模(資料①、②参照)、研修や利用者の支援会議の枠組みなどヘルパー事業そのものには大きな変化はありませんでした。
一方で、今後の法人全体の事業展開を見据え、新規利用の受入れを一旦停止したうえで、グループホーム無限の開設に向けた支援(派遣)体制づくり、生活介護事業所の拡大移転を見通した生活介護事業所への職員の関わりづくりなどに取り組みました。
2.職員体制
2012年度と同様、今後の事業展開の方向性が明確になるなかで自分の将来を重ねた結果の離職などで退職者が多数に上りました。その一方で、将来が楽しみな職員が新卒中心に数多く入職したことや職員の育成の仕組みが整ってきたことで、職員体制はようやく展望が開けてきました。(資料③参照)(コーディネーターが代替ヘルパーや後任ヘルパーの同行研修で支援の場に出向くことが多くなっていることや、OJTなどの経験不足といった体制の課題は2014年度以降次第に解消されていく見通し)
3.財政
○利用者グループ(A生活介護利用者グループ)の別事業所への移行による運営費の減少
○育休・産休時の対応も含め、ゆとりある職員体制(=4週6休、コーディネーターは事務所勤務が基本)を構築しようとしているうえに職員全体に占める新人職員の割合が大きいことによる収支の悪化(1年目は単独で支援に携わる割合が少ない、いい人材を採用できるよう処遇改善・残業保障を含めると実質の初任給が上昇している、新規利用は受け入れず、一般利用者の増回も抑制的にする)
○生活介護事業所への関わりが、まだ準備段階で支出が先行している
などの理由で、厳しくなっている。
資料①
利用者人数 168名 (うち、新規利用1名) ※2014年3月時点、カッコ内は2012年度比
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資料②
時間数
移動支援事業が2012年度(主にふらっと開設の影響)に続き、サライがヘルパー派遣事業を独自に事業開始したことによる減少以外は大きな変化はありませんでした。
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資料③
職員(正職員、有期常勤・非常勤職員(月給制))
2013年度の入職・退職職員
新規採用者 11名(新卒女性5名、男性2名、中途採用男性4名(うち、3名有期契約)
退職者 8名(男女4名ずつ)
(内訳 入職3~5年の職員4名:進路、経済的理由 入職2年:ミスマッチ)
参考)
2014年度採用者 6名(女性2名 男性3名、中途採用女性1名)
2014年度64名 (女性29名、男性35名) 2014年4月1日現在
南部交流センター(生活介護事業所)
南部交流センター
1)拡大移転に向けて
(ア)拡大移転に向けて、建設資金作りキャンペーンの提案を行い、取り組みました。
(イ)建設資金づくりキャンペーンの一環で、キャンペーングッズの企画、販売に取組みました。
(ウ)6月に、キャンペーンスタート企画「今を生きる、これからも、地域で生きる」を開催し、映画上映「こんちくしょう~障害者自立生活運動の先駆者たち」と交流センター、たまごハウスの拡大移転の紹介、建設資金作りキャンペーンの紹介を行いました。
(エ)7月に、交流センターの拡大移転先として、決まっていた土地の契約が売り主の意向で白紙になりましたが、交流センターの近くに新しい土地を確保することができました。
(オ)11月には新しい交流センターの建築設計の大枠について、障害者当事者も一緒に交流センター全体で確認して決定していきました。
(カ)1月には新交流センターの土地売買契約を行い、近隣の方へのあいさつ回りに取り組みました。近隣の住民の方は、概ね良好な反応で、建築に向けて前進することができました。
2)新規通所者の受け入れ
(ア)5月に男性障害者の方の臨時受け入れに取組みました。車いす住宅にお住いの方で、転倒によるけがのため、一時的に介護が必要になったためでした。入浴を希望されたので、けがの回復後も入浴のため通所を継続していただけました。
(イ)7月には次年度受け入れ予定の支援学校高等部の知的障害者の方の一日実習がありました。それ以降も、体験通所に取り組み、受け入れに向けて本格的に準備を進めていきました。
(ウ)12月には女性障害者の方の新規受け入れを行いました。(大阪市住吉区の方)
(エ)2月には堺支援学校の保護者の見学会がありました。中学部、高等部の保護者の方が見学に来られ、次年度の実習について希望される方もおられました。
(オ)一方、残念なこととしては、10年以上通所されていた男性障害者の方が退所され、ベルデさかいに入所されました。力不足を感じざるをえないことでした。
3)入浴事業の準備
(ア)5月に男性障害者の方の臨時受け入れに取組、これを機に男性障害者の入浴取組を開始しました。
4)障害者主体の活動、通所プログラム、取組の検討
(ア)通所プログラムでは、「グループ活動の取組」を開始してきました。これまでの通所プログラムが個別プログラム中心になっていたところがあるので、新規通所者の受け入れ、入浴事業の取組の推進に向けて、障害者当事者が中心になって、「グループ活動」を進めていこうと取組開始しました。
5)地域交流取組
(ア)「エールdeさかい」への出店(堺市役所)に8月9月と取組みました。
(イ)建設資金作りキャンペーンの一環で、地域キャンペーンに障害者当事者を中心に取り組み、浅香山近辺の団体、会社、障害福祉サービス事業所などを回りました。
(ウ)11月には初めて「福祉フェスティバル」(百舌鳥夕雲公園)に出店参加しました。
(エ)2月には地元の浅香山小学校5年生との交流会に取り組みました。
(オ)3月には「浅香山手をつなごうフェスティバル」を地域の2団体と共催で開催、通所作品販売、建設資金作りリサイクルバザー、音楽プログラムの発表を行いました。多くの地域住民の方に来ていただき交流することができました。
6)スタッフ体制
(ア)今年度からケアサポートしののめのヘルパースタッフの交流センター通所活動への応援参加がスタートしました。通所活動スタッフ体制の一翼を共に担って来ています。
(イ)今年度途中でベテランスタッフが2名退職しました。
(ウ)11月から新しいスタッフ2名に来ていただきスタッフ体制の安定化が進んできました。
7)その他
(ア)日本財団の福祉車両に当選し、昨年度の馬主協会からの助成を受けた車と合わせて送迎車が2台体制となりました。拡大移転に向けて送迎体制の整備を進めてきています。
拡大移転に向けて、新規通所者の受け入れ、入浴事業の準備取組の推進、生活支援取組、現在の通所者の通所日数を増やす取組等、少しずつですが、着実に取り組んできています。
現状、特に午後からのプログラムでは、満員御礼状態で、通所者のみなさん、スタッフのみなさんには大変不便をかけていますが、2014年秋の拡大移転に向けて、もうひとふんばりというところです。
たまごハウス
2013年度は拡大移転に向けて準備の取り組みや、資金作り、キャンペーンに取り組んできました。
1、通所プログラム(主なもの)
4月 お花見
バリアフリー展
5月 プラネタリウム
生活プログラム“私のお勧めメニュー”
6月 生活プログラム“写真交流”~通所者メンバーの小さい頃の写真を見て交流~
7月 生活プログラム「私のトリセツ(取扱説明)」
8月 セブンイレブンの宅配日替わり弁当を開始
共同作品作りの話し合いを始める
対府交渉
9月 堺ブロック世話人研修会
10月 堺市交渉
11月 福祉フェスティバル
生活プログラム“私の健康方法と自慢話”
12月 忘年会
クリスマスツリー飾りました(高さ180cm)
2014年
1月 初詣
書き初め(抱負、目標を書き初めにしました)
2月 「ユウの家の絵画展」見学
継続中のプログラム:共同作品作り
今年度も様々なプログラムがあり、拡大移転の準備もあり、交渉(堺市・大阪府)があったのにも関わらず、みんな頑張ってきました。
2、拡大移転にむけた課題検討
拡大移転にむけての運営やプログラムについての検討を進めてきました。
・拡大移転後、どのようにしたら通所者全員が楽しく通っていけるか
・新しいたまごハウスのご近所の方とも仲良くしていきたい。なるべく早く私達の事 を理解してもらって、ご近所付き合いを進めたい。
という事を皆で検討してきました。
①現在の通所者とこれからの新通所者の送迎について
移転後の事業所が駅から離れているので送迎体制が課題
・現通所者の送迎については、シミュレーションをして考えて、移転後も見据えて車での送迎も実施してきました。
②通所運営やプログラムについて
・現通所者の活動も大切にしながら、なおかつ新通所者を受け入れも進めていきたい。
・プログラムを再編し、「グループごと」、「全体」、「個別」というものにしていきたいと考えています。
③新たな通所者の受け入れ準備(検討事項)
・障害の異なる通所メンバーのプログラムや支援についての検討
・新たに医療的ケアが必要な方の利用希望があった場合の受け入れについての検討
④スタッフについて
・スタッフのスキルアップ
~1カ月に1回程度、障害者発信のスタッフ学習会を実施してきた
・女性の支援スタッフを増やす必要がある
放課後クラブふらっと(児童発達支援、放課後等デイサービス)
1、利用定員 10名 登録利用者24名(男性20名 女性4名)
2、職員数 管理者兼サービス管理責任者 1名
支援スタッフ 常勤 2名
ヘルパー派遣事業兼務 19名
3、活動内容
・法人として、法人活動に多様に活用できる「多目的ルーム」を設置しました。放課後クラブふらっとでも、外出先の1つとして利用してきました。
・学校のイベントなどでリズムを崩され、ふらっと室内で過ごせないことが何度かありましたが、多目的ルームを活用しながら支援を実施しました。
・ふらっとの室内では習字・カルタ・塗り絵・壁画作成など色々と取り組んできました。
・雨の日は、車でコンビニに立ち寄り、買い物をしてから堺浜へドライブにいったり、多目的ルームに行って本を見たり、絵を書いたり、おやつをみんなで食べたりして過ごしました。
・長期休暇(夏休み等)中には、長時間室内で過ごすことが難しいこともあり、天気のいい日は、ドライブで南港のエルタウン(関西電力)や、堺浜などへ行き散歩などして過ごしました。その他、近くの大和川の河川敷でボール遊びなどをして過ごしました。
・夏休みのプールは、昨年度までは金岡公園のプールまで歩いて行っていましたが、利用者とスタッフどちらにとっても体力的にたいへんなので、今年度からは車での行き帰りに切り替えました。
4、地域交流について
・地域活動支援センターリング・リングのイベント
・浅香山つつじまつり
に参加しました。今後も地域交流の機会を増やしていきたいと思います。
・長尾中学校の生徒の職場体験の受け入れに取り組みました。
5、スタッフ育成について
・さかい障がい児放課後連絡会の研修に参加(1回) テーマ「性について」 1名
今後もいろいろな研修への参加機会をつくり、スキルアップを目指します。
・スタッフ会議の実施(毎週水曜日)
月に1回の会議を毎週実施することにし、きめ細かな情報共有をめざしました。
・送迎スタッフ増員にむけて
免許はあるがペーパードライバーの為、運転が不安なスタッフに、広い駐車場で、運転練習の機会をつくりました。
6、その他
・昨年の9月、台風のため、ふらっとのある北区にも避難勧告が発令されました。
ふらっとも、急遽、事業休業としました。
・大雪の時は、スタッドレスタイヤや、チェーン装着して、送迎を実施しました。
ケアホームアピカ(共同生活介護、援助)
1、利用定員 5人(知的障害 男性 5人)~変更なし
2、職員数
常勤2人(世話人・支援員兼務、サービス管理責任者)
非常勤1人(世話人)
他に世話人、支援員としてヘルパー事業スタッフの兼務による支援
3、入居者の状況
一般就労 3人、就労継続支援事業所 1人、生活介護事業所 1人
4、世話人、生活支援員の援助体制と運営体制
・世話人、ヘルパーの支援者会議を毎月実施
5、生活支援
・朝食の提供
・通院支援
グループホーム 無限(共同生活介護、援助)
ヘルパー派遣利用者から長らく希望のあった新たなグループホームを実施することができました。
1、利用定員 4人(知的障害 男性 4人)
2、職員数 常勤1人(管理者兼サービス管理責任者)
他に世話人、支援員としてヘルパー事業スタッフの兼務による支援
3、事業開始 2014年1月1日
4、場所 堺市堺区五月町(堺東駅から南に10分程度)
一戸建ての借家(家賃16万)
5、入居者の状況
日中活動 生活介護2人、就労移行支援2人
区分3,4,5,6 各1名
区分6の方はホームヘルパー(身体介護)併用
みなさん、ホームの生活になじんできておられます。
6、入居者決定までの取り組み
2013年4月から希望者の募集を行い、希望者家族との話し合い、当事者の体験宿泊の実施(単独、グループ)などを重ねて入居者を決定。
決定に当たっては、グループホームという生活スタイルへの適正(集団生活の要素、親から離れる生活)、本人の希望、希望者どうしの相性、家庭の状況(家庭での生活のひっ迫具合を含めて)などを勘案して入居者を決定した。
7、支援の状況
1月 2泊3日
2、3月 3泊4日
2014年度
4月~ 4泊5日(火曜の夕方~土曜の朝)
9月から5泊6日(月曜の夕方~土曜の朝)予定
居宅介護従業者等養成研修事業(公益事業)
【重度訪問介護従業者養成研修を実施】
実 施 2013年6月~7月
参加者 8名
場 所 南部交流センター
講習費 15000円